効果的な筋肉のほぐし方

ご来院される患者様とお話していると、ツラくなった時に、皆さん自分で揉んだりされる方が多いのですが、そのやり方でかえって悪化させるケースもあるので、今回は効果的な筋肉のほぐし方というお話をさせていただきます。

 

まずあまりやらない方がよいのは、筋肉が凝っているからといって、グイグイ押さないことです。いわゆる指圧です。

 

もちろんあん摩などの資格を持っている方が上手にされるのは問題ないと思いますが、素人の方や、クイックマッサージ(基本的に資格がなくても研修を受ければお店に出られます)などでグイグイ押されてしまう場合、その時は筋肉がほぐれる感覚はあると思いますが、

 

筋肉を強く押すことで、筋繊維を潰してしまう可能性が高く、そうすると、あとでもみ返しという状態になります。この揉み返しが繰り返し起こってしまうと、筋繊維は傷んでしまい、以前よりも筋肉が硬くなってしまいます。

 

指で押すのもオススメしませんが、器具などを使って、グイグイ押すのもやめた方がいいと思います。

 

マッサージ機をお使いの方もいるかと思います。ある程度高価なものであれば、体の特徴を捉えて上手に揉みほぐしてもらえるので良いと思いますが、そうでなければ、あまりオススメ出来ません。

 

またマッサージ機も同じ部位を繰り返し、長時間やるのは避けた方が良いです。

 

それでは、どうすれば効果的に筋肉がほぐせるかというお話ですが、

 

基本的には、凝っている筋肉を軽く抑えて、その近くの関節を動かす方法がベストです。

 

例えば、腕が凝っているのであれば、反対側の手の指で凝っている場所を抑えて、手首を回すとか、手首を曲げ伸ばしする。肘を曲げ伸ばしする。

 

例えば、ふくらはぎが疲れているのであれば、ふくらはぎを抑えて、足首の曲げ伸ばしをしたりする。膝を曲げ伸ばしする。

 

首が凝っているのであれば、首を軽く抑えて、首を回したり、左右に動かしたりする。また腕を回してみる。

 

肩が凝っているのであれば、凝っている部位を反対側の手で抑えて、首を動かしたり、腕を回したりする。

 

腰が凝っているのであれば、腰に指を当てて上半身を回してみたりする。

 

このやり方さえ覚えておけば、日々の疲れを少しでも改善させることも可能ですし、体のどの部分でも応用が効きます。

 

もちろん、治療の中でもこのやり方を使うこともよくあります。このやり方の良いところは、痛める可能性が低いにも関わらず効果が高いということです。

 

先ほど述べた、強く押したり、揉んだりすることで、かえって悪化することもありますが、抑えて関節を動かす方法ですと、よほど強く押さない限りは悪化することはありません。

 

もちろん、これは自分一人で、セルフケアとして出来ますが、工夫すれば、パートナーと協力してお互いにケアすることも可能です。

 

今までついつい揉んでいたという方は、もしかしたら悪化させる悪循環に陥っていたかもしれません。

 

是非この方法を試してみてくださいね!

 

ただこれらの方法はあくまでも、コリなどが初期段階の方、向けです。ひどく凝っていたり、強い痛みを伴うくらい悪化してしまっている場合は、是非プロであるわたくし共に任せてもらうのが一番の早道だと思います。

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