坐骨神経痛で歩けない妊婦さん
今回は坐骨神経痛で歩くのも辛い状態でご来院された30代女性妊婦さんの症例をご報告したいと思います。
現在妊娠8ヶ月で、お二人目のお子さんを妊娠中で、1歳半のお子さんの子育て中でした。
お一人目の時にも、少しだけ似たような症状が出たそうですが、すぐに治まったようです。
今回は約1週間前から左臀部への強い痛みが出てきて、どう動くにしてもとにかく痛みが強い状態で、歩くのもやっとの状態でご来院されました。
ちなみに腰痛は特に感じられてはいないようでしたが、骨盤の歪みなども強く出ている状態でした。
まず姿勢の検査をすると、腰骨の位置が左右高さが違い、約1.5センチの差がありました。背骨の左右の筋肉である、脊柱起立筋の高さも右の方が明らかに盛り上がっている状態で、
臀部の高さも右が盛り上がり、お尻の下のクビレのラインも高さが違っていました。
ここから間違いなく、骨盤の歪みが問題で坐骨神経痛が出ていることがわかりました。
通常妊娠すると、ホルモンによって骨盤を固定している靭帯がどんどん緩んできます。それによって、姿勢が悪くなってくると通常よりも特に骨盤の歪みが強くなる傾向があります。
そして普段出ることがなかった坐骨神経痛が出るケースが多くなります。
その他に妊婦さんの場合は、お腹の赤ちゃんが大きくなるにつれて、骨盤などが圧迫されていくので、それに伴い、坐骨神経痛が酷くなることもあります。
今回の患者さんの場合は、とにかく骨盤の歪みが強かったので、お腹に負担がないように、全て仰向けで施術を行いました。
まずは、足首から調整し、つま先上げという操体法により、ふくらはぎ、膝裏、腰全体を調整していきます。
左右に膝を倒し、最初はどちらに倒しても激痛が走る状態でしたが、施術をしていくにつれて、徐々に痛みは軽減し、痛みを感じない可動域も大きくなりました。
骨盤の捻れも強くあったので、股関節も含めて調整することで、ある程度歩くことが出来るようになり、楽になったとお帰りになられました。
それから5日目に2回目のご来院でしたが、1回目のあとしばらく良かったようでしたが、3日目から痛みが再び出てきたようでした。
以前ほどではないようですが、やはり気になってご来院されました。
再び同様の施術を行いましたが、その後痛みはすっかり消えて、楽に歩けるようになりました。ただ唯一寝返りの際に、たまに痛みが出るとのことで、
再び10日後、ご来院されすっかり痛みもない状態まで回復され、本当に喜んでいただきました。
今回のように、妊娠中は普段出ない坐骨神経痛と言われる、臀部~太腿、ひどければ足の先まで神経痛が走ることがあります。
今回の患者様のように歩くのも困難な状況になることもありますので、同様の症状でお困りの方は是非ご相談ください。